パリ アメリカン・カテドラルでの挙式

【アメリカン・カテドラル教会】
 - フランスはパリのジョルジュ・サンク通りに位置する、ゴシック様式の荘厳な大聖堂 –
誰もが憧れる華やかな芸術の香り漂うパリで結婚式。
そのパリの空を貫く、19世紀後半に誕生した街で一番高い塔を持つ大聖堂。
パリ中心部を貫くシャンゼリゼ通りとセーヌ川を結ぶジョルジュ・サンク通りに建造されたネオゴシック様式の荘厳な建物のパリ大聖堂の塔の尖頂までは84メートルあります。
19世紀の末から変わらぬ音色でパリの空に向かって響く音は、今はパリ市民の生活の一部となっています。
世紀を超えて時の流れを静かに見守ってきた大聖堂の空間は、訪れる人々に安らぎをあたえてくれます。
ひときわ高い尖塔と42枚もの美しいステンドグラスを誇り、フランス文化省より歴史的建造物にも指定される教会での伝統的なフォーマン儀式はここでしか味わえないパリ結婚式。

私共ボットーネではこれまで数多くの新郎・新婦の皆様にタキシードをお仕立てしてきました。

提携している結婚式場は極僅かであり、ほとんどのお客様は【式場持ち込み衣装】という扱いでボットーネのタキシードをご注文いただくのですが、提携店ではない為お客様の結婚式場は様々です。

ホテルウエディング、海外ウエディング、ガーデンウエディング、都内以外では長野県・軽井沢の式場や、沖縄などで挙式をされる方も多くいらっしゃいます。

今回ご紹介させていただくお客様は、フランスはパリにある【アメリカン・カテドラル教会】で結婚式を挙げられました。

コロナ禍を経て、ここ数年は海外ウエディングの需要も高まっており、その中でもヨーロッパを中心に挙式をされる新郎新婦は非常に増えているように感じます。

フランス文化省より歴史的建造物にも指定され、ヨーロッパでも名高い艶やかなステンドグラスに彩られた【アメリカン・カテドラル教会】にはどんなタキシードが似合うのでしょうか?

 

 

海外ウエディングでの新郎タキシードの選び方

ボットーネにご来店いただくお客様は大きく分けて2つの考えがあるようです。

①ある程度、もしくはかなりはっきりと、『作りたいイメージ』があるお客様

②イメージが特になく、プロに任せたいお客様

①②どちらでも私共はウェルカムなのですが、【アメリカン・カテドラル教会】のような歴史ある教会においては、一歩間違えると雰囲気を壊してしまうような残念なタキシードになる可能性もあります。

提携店のレンタルなら安心と思っている方もいるかもしれませんが、レンタル衣装はそこまで考えて作られていません。

あくまでも「それっぽい」キラキラした衣装が並んでいるだけなのです。

今回ご紹介させていただくN様は、『パリの街並みに映えるタキシードで挙式後にスーツにリメイクしたいというイメージを持ってご来店いただきました。

その場合、まずは私共でいくつかのヒアリングをさせていただき、タキシードのプロとしてしっかりとしたご提案をする為の情報を集めていきます。

 ●結婚式場の雰囲気は?

 ●新婦のドレスは決まっている?

 ●教会以外にパリの街中での撮影も考えている?

 ●過去に同じ会場でお仕立てしたタキシードはこんな雰囲気でした(事例紹介)

などなど、お客様のお持ちのイメージをより明確にしていく為のヒアリングをさせていただきます。

適当なヒアリングでタキシードをご提案するのは非常に無責任ですし、ボットーネでは安易に『お似合いになると思います』『おしゃれですね、かわいいですね』みたいな雰囲気で濁すようなことは絶対にしません。

『パリの歴史ある教会にはこんなタキシードが合うと思います、何故なら・・・』のように、お客様が理解できるように丁寧にご説明することを心がけています。

決して安い買い物ではないですし、お客様にとって大事な大事な結婚式ですから、100%納得した状態でオーダーを楽しんでほしいのです。

もし海外ウエディングの衣装を決めかねている方がいらっしゃれば、『プロにお任せしてみる』という選択もありだと思います。

私たちのご提案がイメージにぴったり合えば安心してオーダーいただくことができますし、話し合いの中でイメージが湧いてきて、結果違う雰囲気のタキシードになってもいいんです。

大聖堂に映えるミッドナイトブルーのタキシード

ここからはオーダーいただいたタキシードを詳しくみていきたいと思います。

タキシードの印象を決定づける『色』についてはかなり悩みましたが、ミッドナイトブルーというフォーマルカラーをご提案させていただきました。

ミッドナイトブルーはブラックに限りなく近いダークネイビーのような色味のことをさし、自然光の下ではほんのりと青味がかった色をしていて、ブラックほどの重厚感はなく、ダークネイビーよりも落ち着いた雰囲気を醸し出します。

歴史あるアメリカン・カテドラル教会やパリの美しい街並みの中では、カジュアルでオシャレな雰囲気のタキシードではなく、こういったダークトーンで引き締まって見えるタキシードがよく映えます。

ドレス姿の花嫁を一層華やかに見せれるのは、洗練されたミットナイトブルーのタキシードが隣に並んでこそ。

「主役は新婦のドレスだからタキシードは控えめにしようかな」とお考えになるお客様が多いのですが、まさにそのドレスを引き立たせる為にあるような控えめな色です。

 

スタイルの良さを活かしたシルエット

そしてタキシードの『デザイン・シルエット』にも様々なこだわりポイントを詰め込んでいます。

N様の細身で長身という抜群のスタイルの良さを活かすべく、タキシードの衿は細めのピークドラペルでお仕立てさせていただきました。

タキシードの衿は顔映りに大きく影響を与えるのですが、特にピークドラペルは細くすればスマートに見え、太くすれば威厳ある雰囲気を作り出すことができます。

N様ほどの身長があれば、もっと太い衿のタキシードをお仕立てすることもあるのですが、今回はスマートですっきりとした印象に見えるように設計させていただきました。

何事もバランスが大事で、ただ細くすればいい、太くすればいいという訳ではなく、身長や肩幅など全体のシルエットを踏まえ、最適なバランスを見定める必要があります。

そしてタキシードのパンツも細身のシルエットでお仕立てさせていただきました。

スキニーパンツのように細すぎるシルエットではなく、腰回りから裾にかけて適度なゆとりを残しつつ、無理のない範囲で絞ることで大人のスマートさ醸し出すようなシルエットにしています。

細身のパンツの場合は足元をスッキリとさせる為にパンツ丈は短めにすることがあるのですが、今回は気持ち長めの設計にすることで、より足が長く見えるという裏技も使いました。

羨ましいほどのスタイルの良さで、かっこよくタキシードを着こなしていただき大変うれしく思います。

 

 

歴史ある大聖堂とパリの情緒あふれる街並みに自然と溶け込むようなタキシードに仕上がり、素敵なお写真を撮っていただけて、私たちも大変心温まりました。

大切な挙式に向けて、素敵なタキシードのオーダーをいただきまして本当にありがとうございました。

タキシードのリメイクも仕上がりましたので、これからはスーツとしてご着用いただくのが楽しみでございます。